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2006年5月22日 (月)

「All for One, One for All」第一章 (Ⅴ)

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「練習の後のいっぷく」

「練習の後のいっぷく」
クラブの練習が終わり、先輩達が木陰で今日の一日の疲れを癒すかのように、ショートホープで、「いっぷく」していました。

1年生の私は、たばこは「はたち」になってからと心にきめていました。と言うのも、中学1年生の時に身長が139㎝で高校1年生の時は156㎝しかなく、「たばこ」は成長を止めると聞き成人するまで吸わないが信条でした。今の身長は172㎝です。(後にその信条も崩れてしまうデスが)

私は軽蔑の目で先輩達を見てたのでしょうか。キャプテンが私の方を向いて、「俺、たばこやめよ」といいました。キャプテンは身長も180㎝は優にあり、見た目も硬派の先輩でした。

2年生でキャプテンになった、先輩の後輩に対して姿勢を正そうとしているのだと思いました。他の先輩はそんな事などお構いなしで「スパ、スパ」やっていました。

やっとのことで、初日の練習が終わりました。

「ピラニア渡し」

どんなクラブにも幾つかの1年生を歓迎する「儀式」があります。ご多分に漏れず、ラグビーにも幾つかの儀式があったのです。

今日はその儀式の一つ「ピラニア渡し」をご紹介します。

1年生の数も大体決まって、7人が入部していました。ある日先輩が今日は「ピラニア渡し」と、言い出しました。

その先輩もその儀式を行い、そのまた先輩もその儀式を行っていた歴史と由緒ある儀式だそうです。
今になってみればなんとくだらない儀式か。

服部緑地公園の脇に5メートル程の水路があり、その水路を飛び越えるのです、落ちればどぶ川で、ゴミや割れ瓶などが有り結構危険です。

5メートル程の水路を助走もせずに渡れる訳がありません。そこで、その儀式の場所には儀式用の長さ4メートル程の鉄パイプが、何時の頃からか有るかわ定かでありませんが。

たまたま誰もこの場所を掃除する人がいないので、何年も放置されていたのでしょう。

その鉄パイプの太さは直径5センチ位で、真ん中で少し曲がっていて「く」の字のような形になっていました。この「く」の字が、1年生の運命を決めるのです。

つまりこの鉄パイプを使って、棒高跳びの要領で水路の真ん中当たりに突き刺し、鉄パイプにぶら下がり勢いを付けて、向こう岸へ行き、また戻ってくるのです。

先輩が、「はい、一番目に飛ぶ奴だれや!」と志願を募りました。思っていたほど、たいしたこと無いと思った私は、志願しました。

「良し、坂上から」と言われ先輩から鉄パイプを渡されました。

「ヒヤッとしたジャンプ」

気持ちを整えて飛ぼうとしましたが、一回は誰の見本も見ていないので、やはり緊張します。

もじもじしていると、先輩から「はよとべ!」の催促があり、心を決めて飛びました、鉄パイプにぶら下がって勢いをるけて、身体が中に浮かびました、「うまく、飛べた!」と思った瞬間、あの「く」の字が思わぬ方向へと身体を導くのが分かりました。

水路の真ん中当たりから、体重で「く」の字に「G」が加わり思わぬ方向へと、身体が「くっる」と半回転するのです。

水路に落ちると思った瞬間「く」の字パワーで身体がもとに戻り、向こう岸へ見事着地、ほっとしました。復路は身体が覚えていて無事生還しました。

「大けが」
何時の時代にも、どの年代にも生まれ持った天性の持ち主と、そうでは無い人がいます。

同級生のN君は、そうでない人間のタイプです。何事にも真面目で、一生懸命なのですが、運動神経の天性にはあまり、恵まれてになかったのです。

N君の順番がいよいよ来ました。同級生も先輩もある意味、彼には違う期待感を持っているのが、その場の空気で分かります。

N君はみんなの期待を裏切ることなく、及び腰でジャンプした瞬間、勢いがないの分かりました。

みんなの顔から「期待の笑み」が一瞬、そして、水路の真ん中を通過する前にに、どぶ川へと吸い込まれて行ったのです。

運悪く割れ瓶がN君の膝へ、「血だらけ」でした。

今なら、PTAは黙っていないでしょう。当時の私達にはクラブ内での人権はなかったのです。

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